福岡の風習、「嫁ぶり」って何?「鰤」は縁起物として珍重され、「博多雑煮」にも入ります。

19.ガイドブックには載らない便利情報や雑学

その土地ならでは風習を知るのも愉しいので、たまには雑学を。
 嫁ぶりって何?
福岡だけでなく九州のいくつかの県でも行われる風習で、その年に結婚した夫婦のお嫁さんのご実家に対し、元旦にお婿さんのご実家から「鰤一本」を贈る風習です。「大切なお嬢さんを、嫁にくださり感謝しています」「よか(いい)嫁です」という感謝の気持ちが込められているそう。これによりお嫁さんの実家も、大切にされているのだと安堵するそうです。
「嫁ぶり」は「ぶり」と掛け合わせた言葉だとか。
元旦と言っても年末までに贈るのが礼儀。
ただ今は、こういう風習を行わないご家庭も増えているとか。

なぜ「鰤」なのか、いつから始まったのかは調べてもわからなかったのですが、鰤は「縁起の良い魚」とされているのでこの風習かあるのかもしれません。

「鰤」のお話が出ましたので、博多雑煮もご紹介します。
 博多雑煮は「鰤」が入ります。他に福岡ならではの「かつお菜」という大きな葉が入るのも特徴ですね。
お出しは九州らしい「焼きアゴ(飛び魚)」を使用し澄まし仕立て。お餅は「丸餅」で焼かずに汁に入れて煮ます。「紅白の丸餅」を入れる家庭もあります。
あご出汁は有名でいくつかのメーカーから販売されていますが、旨味が良く出て美味しいですね。
他には「蒲鉾」や「椎茸」、家庭によっては「里芋」なども入り具沢山。

「鰤」は先ほども書いたように縁起物ですから、お雑煮ににも入るのでしょう。
でも他県の方は殆どご存じないと思える「かつお菜」について、ご説明しますね。

🥬  かつお菜・・鰹のような形状ではなく、外側が少し縮れた大きな葉が特徴。一束150円前後で、お正月のお雑煮以外では余り使用されません。
名前の由来は、食べたときに「鰹」のお味がするやら、鰹出汁に似た味わいがするから出しにいいなどの説があるようです。
冬に収穫される野菜で、栄養価が高く、ビタミン、ミネラル、食物繊維を含むので健康にもいいとか。
漢字では「勝男菜」と書くので縁起がいいとされ、お雑煮にも鰤と共に縁起物として入るのかもしれないですね。

地方の風習を知ると面白いですね。
福岡の飲食店では1月に「博多雑煮」を提供するお店もありますので、召し上がってみてはいかがでしょう。

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